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 ついに利尻へ行ってきました!愛知県から利尻山を目指す人の参考になるかどうか、工程含めて書きたいと思います。セントレア⇛千歳⇛利尻(帰りは逆)ですべて航空機です。早割で往復56,000円くらいでした。予約したのが2月。すぐコロナ禍が始まり、緊急事態宣言、北海道に行けるだろうか・・・。そして緊急事態宣言解除!県を全く移動自粛解除!とギリギリのタイミングでOKです!
 しかしANAから欠航の連絡が!予約していたセントレア⇛千歳が減便のため欠航と。しかし調べてみると一つ前の便に振り替え可能でした。ちょっと千歳で暇だけど良しとしましょう。

航空機の時刻です。
行き
セントレア 新千歳  8:20~10:05
新千歳    利尻 12:35~13:25
帰り
利尻    新千歳 14:05~15:00
新千歳 セントレア 17:15~19:00

・登山ルート紹介・旅行日程紹介 : 2020/06/28~29
 当日朝5時、またANAから連絡が。天候不良のため利尻便がWetherCheckになっています、と。でも行くしかないでしょう。飛ぶ可能性があるなら。

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セントレアの様子です。千歳便のゲート前ですが、人はまばら。
とりあえず千歳まで行き、利尻便のCheck結果を待つことになりました。
事あるごとにANA職員から「ご了承ください」と声をかけられます・・・。

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そして11:50、結果は写真の通り、
「引き返すことがあります。MayReturn」
とりあえず乗れるということですね!!

出発前に「利尻 飛行機 引き返す」と検索すると
残念な結果のブログ等が出てきます・・・。


が、利尻上空まで来たとき、地面が見えていました!視界良好!

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無事着陸。空港のお花畑感が半端ないです。そして利尻の裾野が見えて
テンションも半端ないです。腰の痛みを忘れてしまいました。

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ようこそ利尻島へ!

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ありがとうANA。

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そしてこのあとですが、当初は鴛泊港までバスで移動し、
雪国レンタルで原付きを借りようと思っていましたが、
バス往復660円。原付き2日で7000円で、合計7,660円。
レンタカーなら空港TO空港で13,500円。
雨風、荷物収納を考えるとレンタカーが良いということで急遽前日に変更しました。
今回「まごころレンタカー」を利用しました。空港利用なら一番安価で良いと思います。
ガソリンや保険込みの価格です。

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このワゴンRが今回の相棒です。

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空港から利尻北麓野営場まで地図の通りで20分です。

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途中にセイコマートがありますので、食料を買い出します。
私は野営場で買いましたが、携帯トイレもセイコマで買えます。
セイコマが1円安いようです。

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利尻北麓野営場の駐車場に着きました。14時位です。
車は3台、自転車とバイクが1台ずつ、くらいしかありません。
登山者が少ないことは確定しました。

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管理棟です。

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携帯トイレを2つ買いました。450円×2です。

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携帯トイレは持ち帰り、このゴミ箱に捨てる仕組みです。
利尻のローカルルールを守りましょう。
といいつつローカルルールには山小屋利用前提にしないでね、と。
ごめんなさい。空いてたら良いみたいです。

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地図です。

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14:15 さて、出発です!
種等を持ち込まないようにここで靴裏を洗います。
管理等のお姉さんが色々と気を遣って計画を確認してくれました。
帰りの足まで心配してくれてありがとうございます。

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甘露泉水までは舗装路です。

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すぐ着きました。

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日本最北の名水です。利尻山に降り注いだ雨雪が25年ほどかけて濾過され、
年中5℃前後で湧出しています。誰かが甘い!と言ったので甘露泉と名付けられたようです。
利尻山はこれ以降水場がありません。
飲んでみましたが、非常に冷たくて美味しかったです。

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そしてすぐ3合目です。
標高270m。山頂まではここからでも標高差1450mですね。なかなか。

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3合目のすぐ上にポン山への分岐がありました。
帰りにポン山にも行く予定です。

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乙女橋を渡ります。

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4合目、野鳥の森に着きました。
結構、1合の間が長いですね。
この辺りは野鳥の声がよく聞こえます。

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その証拠にこれはキツツキの一種であるクマゲラの食痕です。
枯れ木を掘って、餌のアリを探しています。

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クマゲラに掘られた枯れ木はいずれ倒れ、そこから新たな芽が出てきます。
利尻の森の自然のサイクルです。
国内で確認されているキツツキの約7割程度が利尻島で確認されているようです。

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ダケカンバの美しい登山道です。

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5合目、雷鳥の道標。
資料によると利尻でライチョウ類は観察されていないとのこと。

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そして、6合目、視界がひらけるはずの第一展望台。
ここまで下山してくる数組とすれ違いました。
この先はもう人が居なさそうです。

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雲海というより全面ガス。鴛泊港やペシ岬がポン山越しに見えるはずの場所です。

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上の方はハイマツです。700m程度の標高でハイマツ。
本土の標高換算だと+1500m位のイメージですね。すごい。

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6.5合目に初めて携帯トイレスポットがあります。

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7合目、胸突き八丁。確かにこの辺りが一番急登です。
6~7合目はすぐですが、7~8合目の間がダントツで遠いですね。
看板を見逃したのか、と思うくらい。

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ここで少し下のほうが見えました。海が!

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第二見晴台。8合目ではありません。

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明るい尾根になってきました。

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8合目、長官山です。ガスが晴れる気配はありません。

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15:50 本日の目的地、利尻山小屋に着きました。
1230m位の標高。

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誰もいませんね。
今利尻山に居るのは私だけでしょうね。独り占めだ!

普段の6~7月は渋滞ができるほどで、避難小屋も混むそうです。
最初から泊まる計画じゃなくて日帰りにしてね、ということです。
9月以降なら空いているようですよ。
念の為外で寝られるツエルトを持ってきましたが、必要なかったです。

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銀マットが残置されています。
ラッキーです。自分のマットの下に敷かせてもらいます。

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ガスが晴れることもないでしょうから、もう宴会開始です。
セイコマで買った惣菜。
マカロニサラダが美味しかった。あと、鴨のチーズポテトサラダ?も。

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外のベンチで寝転びながら上の方を写した写真。
暇だけど、利尻満喫だな。

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次の日の02:15です。
小屋は上半身裸に一番薄いシュラフで快適でした。
小屋の中に「麓からここまでと、ここから山頂までは同じ時間です!」って書いてありましたので
ちょっと早めに出てゆっくり行きましょう。
ご来光が見られるはずもない天気ですが。

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なんかすぐ9合目でした。
ここから正念場!だそうです。
小屋から山頂までの標高差は480mくらいですね。
いつも朝、猿投山に行くくらいの感覚ですかね。

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沓形からの合流ポイント。

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ちなみに現時点で6月14日の崩落により沓形コースは通行止めになっているようです。

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03:00 山頂です。
ゆっくり歩いて45分ってやっぱり猿投山だった。
小屋の表記は日帰りで下から来ると最後ペース落ちるよっていうことですね。

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地元の漁師の方でしょうか。スクリューに安全祈願。

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20分以上居ましたが、ローソク岩も見えないくらいのガスです。
あと、こんな看板がありました。
市房山と同じ!

さあ、降りますか!
「色んな」ポン山にも登りたいことだし。
ありがとう利尻山!

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3mスリットだったか、帰りに侵食地を撮影。ピンぼけ。
土のうやシート等で懸命に守ろうとされている様子。

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エゾノハクサンイチゲの群落。いいね。
1500m付近でリシリヒナゲシを探しましたが、見つかりませんでした。どこに居るんだろう。

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山で見かけた花たち。
他にもゴゼンタチバナとか、色々。

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6合目まで下りてきました。ちょっと見えてる。

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05:26 ここまで下りてきました。
7組くらいの登り登山者とすれ違いました。
「山頂景色ありました?」「いいえ」「ですよねー・・・」
さて、ポン山と小ポン山に行ってみます。

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分岐1

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分岐2

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05:38 ポン山。近い。
ポン山のすぐ下くらいで雲は切れているんですが。山頂は何も見えません。
小ポンにも行きます。

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小ポン山への道。こちらは人があまり通っていないですね。
道が所々見えてない。

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05:48 小ポン山山頂。壊れたベンチのみ存在。
こちらのほうがアップダウンもあって遠いです。
樹林で展望もないし、あまり誰も来ないんですね。

06:11 野営場に戻ってきました!
お疲れさまでした。

・・・さて、6時台ですので、利尻島一周の旅に出ます。

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車で40分ほど、オタトマリ沼。
近くに白い恋人の丘があります。白い恋人に印刷されている山は利尻山なんですよ!
白い恋人に興味があるわけではなく、
後ろに見えているオタドマリポン山や、
左に見えていませんが、メヌウショロポン山に興味があるわけです。
美しい芝生っぽい丘に見えます。
登山情報が一切出てきませんが、案外道があって簡単に登れるんじゃないでしょうか!?
フフフ。ポン山制覇してやるぜー。

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地図です。マリポンの上まで線が引かれていません・・・。

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お墓の隣の余地に駐車しました。
お墓は荒れていました。

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車道を少し歩きます。

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林道になります。

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林道にお花がいっぱいです。

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このフキ?の大きさが尋常じゃないですね。

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さて、これは何かというと、マリポンとショロポンの取り付きを探しているんです。
どこもこんなヤブで。
ちょっとガサゴソやって少しでも先がうすそうなところを入ってみます。
距離の短いショロポンから行きます。

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良いところを見つけました!この薄さなら余裕だ!
しかし、間もなく・・・

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うわぁぁ。何だこれ。2mくらいの笹薮。反発係数高し。
遠くから見える芝生のような美しい山肌は笹の葉でした。
騙されたー。
1分で1mくらいしか進めません。深雪ラッセルかよ。

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途中の斜面で手を上に伸ばしカメラを撮影してみました。
ちゃんと見えてる!目では見えませんが。

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マリポンの方角だと思われる方も撮影してみたら、写ってるじゃないですかマリポンが。
あっちも笹ですね・・・。

で、40分くらいかけて多分山頂と思われるところに行きましたが、

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これに少し緑色が交じるくらいで。
帰りも笹を踏みながらおりますが、反発が強くて浮く浮く。

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タイツの下が裂けてる!あと傷だらけ。デニムが必要だ。

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マリポンも行ってみるか・・・。

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こっちは2種類くらいこんな針の奴らのヤブです。
これを抜けても笹だよな・・・。ウニ丼食べたいな・・・。
ということで途中でリタイアです。

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車で一周回って、鴛泊港フェリーターミナルです。

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ここからペシ岬に行ってみましょう。
立派なピークです。

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少し歩くと入り口があります。
この周辺には駐車できないので、フェリーターミナルから歩きましょう。

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こんなところに会津藩士の墓です。
幕府の命によるロシアからの蝦夷地防衛らしいです。

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途中から見上げるペシ岬。
標高93mで港から上がってくるので槍の穂先より立派。

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利尻山より急登をこなしてペシ岬到着。

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パノラマ。

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鴛泊港から稚内への船がちょうど出ていくところでした。
港へ戻り、生ウニ丼をたべるためにフェリーターミナル前のさとう食堂へ。

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生ウニ丼(ムラサキウニとバフンウニのMIX)3,500円。
どちらか一方のみも同じ値段でした。
新鮮なもののようで、このあと数時間余韻が残りました。最高でした。客は私一人。
というよりターミナル自体に誰もいません。

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利尻富士温泉に行く前に利尻山神社に寄ってみました。

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本殿。

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道の脇に天然の三つ葉。いい香りでした。

そして、利尻富士温泉の写真を取り忘れました!!
11時オープンですが、ちょっと前から開いてました。
大人500円。ヤブで傷ついた足にシミましたがいいお湯でした。
お客様は私一人でした。
ゆっくりくつろいで利尻空港へ。

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14:05の便ですが、中の喫茶店も受付カウンターも12:30から
オープンのようで誰もいません。
12:30になっても客は私一人で従業員が10人くらい。
全員が私の一挙手一投足を見てる感じでやりづらい・・・。
しばらくすると少しずつ人が集まってきて一安心。

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利尻山はいい天気になってきました。
最後に姿を見せてくれてありがとう。

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このあとは予定通り、19時前にはセントレアに到着。
お疲れさまでした!

 自分は山のペースが早いので参考にはならないと思いますが、
だいぶ日程に余裕がありますので普通のペースで歩いても今回のプランで大丈夫です。
愛知から1泊2日で利尻山を十分堪能できるはずです。
ただ、山小屋利用前提になってしまうので、6月初旬の残雪期や9月を選択すると良いと思います。
旅費合計7万5千円(食費別)位ではないでしょうか。

ちなみに、藪が原因だと思いますが、帰ってから両足にひどい虫刺され。
足以外にも1ヶ月ほど増え続け、めちゃくちゃ痒かったです。
皮膚科で薬漬けになってようやく直しました・・・。

・利尻山(りしりさん)標高 : 1721m 百名山 最高点には立ち入り不可。山頂は1719m。
・長官山(ちょうかんやま)標高 : 1219m
・ポン山(ぽんやま)標高 : 444m
・小ポン山(しょうぽんやま)標高 : 413m
・メヌウショロポン山(めぬうしょろぽんやま)標高 : 155m
・オタドマリポン山(おたどまりぽんやま)標高 : 164m 敗退

コースタイム(利尻のみ。実質歩行時間だけ。) : 登り2時間20分、下り2時間10分(標準×0.5)
体力 : ★★★★☆
危険度 : ★☆☆☆☆
道迷い : ★☆☆☆☆